「本店所在地」とは、会社の住所のことをいいます。本店所在地については、大きな制限もなく、住所が把握できれば、自宅でも店舗でも問題ありません。そんな本店所在地ですが、決める際にはいくつかの注意点があります。

それを順番に確認していきましょう。

1.めったに動かない場所を選ぶ

対応が圧倒的に速い本店所在地を決定する時は、「めったに動かない場所」を選択しましょう。

例えば、賃貸物件の自宅を本店にしていた場合、自宅の引越しを行う度に本店移転の手続きをしなければなりません。

本店移転の登録免許税は同じ法務局内の管轄の場合で3万円、他の管轄に移転する場合は6万円かかります。

そのため、なるべく動かない場所を本店として選択するのがポイントです。

 

そのため、自宅を本店として登記して、実際の事業所は別の住所におくというパターンを選択する方もいます。(この手法が良い悪いは別として)

2.集合住宅の場合は許可を取る

労働・社会保険も相談・依頼ができる賃貸マンションの一室など、集合住宅を本店所在地としたい場合、トラブルを避けるために、できれば大家さんの許可を取った方が無難です。

実際に大家さんに相談した結果、許可が得られないというケースも多々あります。

許可を取らずに本店登記して、後で発覚してトラブルになれば、本店移転に費用がかかりますし、賃貸契約違反でいろいろと大変なことになるかもしれません。

そのようなことの無いように、事前にしっかりと確認しておきましょう。

3.本店所在地によって、助成金に影響があるかも

電子定款で4万円節約意外と見落としがちなのが助成金です。

国の助成金でも、一定の地域で創業する場合に支給される助成金もありますし、都道府県や市区町村で行っている助成金・補助金制度などもあります。

これらは、事業を行う事業所の場所がその地域にあれば良いのか、それとも本店がその地域にあれば良いのかなど細かい点が異なります。

そのため、事前に調査したうえで本店所在地を決めることをおすすめします。

このように、簡単に本店所在地といっても、注意する点はいくつもあります。以上のことを踏まえて、本店所在地を決めてください。